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99番に立つ

ライブビューイング ロンドン版『王様と私』が想像を超えた見事な出来だった

この記事は敬称略でお届けします。

今作はトニー賞ミュージカル部門4部門受賞作品です。

そんな作品が今夏に来日公演がある、しかも主演の二人、ケリー・オハラと渡辺 謙が来日公演でもキャスティングされている、こりゃ何としても観なきゃいかん!

ということで、チケット先行発売日、チケットサイトとの2時間ほどの格闘の結果、やっとのことでチケットを入手しました。

今日は舞台を実際に観る前の予習として観に行きました。
カメラによるアップもあるし、舞台じゃ観られないアングルもあるライビュは別の面白さもあります。

 

渡辺 謙は文句なく素晴らしかった

言葉の問題は?
全編英語ということで大丈夫なのかと心配していました。

いざ始まってみると、舞台が英語圏では無い国であることから、美しい発音で流暢に英語を話す必要が無く、そこが却ってリアリティに貢献しており、言葉に関しては全く問題ありませんでした。

お芝居は?
肝心のお芝居ですが、

喜怒哀楽、葛藤、苦悩…
巧い、本当に巧い!

王としての威厳も漲っていて、どこから観ても王様にしか見えません。

気品こそありませんが、そこがこの役の大切な個性となっています。

まさにハマり役。

それはそれは見事なお芝居でした。

 

ケリー・オハラの絶妙な距離感

王様の子供達の家庭教師の役を演じています。

信条の違いから王様と激しくぶつかるのですが、相手を尊敬し、受け入れるべきところは受け入れ、主張すべきところは一歩も引かない。
凜として軸が全くブレず、家庭教師だけに収まらず時には王様への良きアドバイザとして意見する。

この芝居の距離感が絶妙なんですよ。
キャンキャン言うだけの嫌な女性にはならないんです。
だからそこにドラマが生まれるんですね。

 

観てどうったかのか

笑える場面が多くて驚きました。

渡辺謙のキャラクタ作りが上手いのか、彼がかなり笑わせてくれます。

彼が演じる王様の愛すべきキャラクタの魅力の虜になってしまいます。

笑いだけではありません。
泣かせる場面もしっかり用意されているいので御安心を。
そこはケリー・オハラの見事な芝居を堪能できます。

第1幕で笑わせ、第2幕で泣かせるといった感じでしょうか。
第2幕ではすすり泣きがそこかしこから聞こえてきました。

とってつけた展開が全く無いことから素直に感情移入できる仕上がりになっています。

 

ここが好き

なんと言っても渡辺謙とケリー・オハラのダンスシーンでしょう。

「Shall We Dance?」の曲をバックに踊る最高に良いシーンです。

このシーンが観られただけでもこの作品を観た甲斐があります。

 

ここが残念

ありません。

 

まとめ

今作で、
渡辺謙はトニー賞ミュージカル部門主演男優賞ノミネート。

ケリー・オハラはトニー賞ミュージカル部門主演女優賞受賞!

これは絶対的にお勧めなんですけど、ライブビューイングは今日で終わりなんです。
大人の事情ってヤツかな。

ということで、今夏の舞台のチケットを何としても入手しましょう。

 

おまけ。今不安に思っていること

ライブで観るのを楽しみにしていますが、1つだけ不安があります。

それは字幕。
字幕がステージ横の壁に縦書きで表示されます。
これが映画館の字幕のようにはならないんですよね。

渡辺謙の英語は意外と聞き取りやすいです。

問題はケリー・オハラ。
ネイティブの発音はやっぱりハードルが高い。

字幕が左右にあるので、ここを見るとステージを見逃してしまいます。

前席の方は字幕を観るのが物理的に辛くなりますので覚悟しましょう。

わたしはそこまで考慮して座席確保しましたが、それでも不安ですが楽しい舞台になることを期待してます。

 

んじゃ、またね。

 

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