この記事は全て私の主観であり、軽くネタバレしている事を予めご承知おきください。
この本は誰のために書かれた?
間違いなくこの公演で退団する仙名彩世さんでしょう。
祝祭喜歌劇とあるようにコメディではあるものの、それは単なるテイストです。
仙名さん演じるベアトリーチェは明日海さん演じるカサノバと出会うことで自由に向かって一歩前に進むことができました。
明日海りおと出会ったことで大きく成長した彼女のこれまでの宝塚人生と、退団後の彼女へのメッセージではないかと感じています。
観てどうだった?
観終わって感じたのが、主演の明日海さん(カサノバ)の印象が殆ど無かったことです。
カサノバのプレイボーイっぷりは、水美舞斗さん演じるバルビ神父の非モテぶりとの対比で強調されているだけで、だからどうだと言う事がありません。
カサノバ(というよりもプレイボーイという属性)の存在が清廉潔白なベアトリーチェの殻を破るために必要だっただけで、主役である必要を感じません。
どう見ても主役はベアトリーチェです。
印象的なのは?
衣装。(これしか無いかも)
とにかく豪華。
仙名さんの衣装は色も綺麗で良い物観た!って感じがしました。
ここが好き
馬車のシーン。
仙名さん退団公演で新境地開拓かと思いましたよ。
このシーンが嫌だという人はいないんじゃ無いでしょうか。
ある意味、この公演の一番の見所だと思います。
ここが残念
プレイボーイが主役と言うことで、コメディにせざるを得なかったのでしょう。
でも、そのコメディが中途半端です。
空回りしているような気さえします。
クライマックスで瀬戸かずやさんが笑いを全部持って行くほどの面白さがありましたが、全体として喜劇と言われると微妙です。
音楽の盛り上がりも今ひとつかな。
これはコメディだから仕方ないと割り切ってます。
キャストの使い方が勿体ない。
鳳月さん演じるコンデュルメル夫人に至っては、存在意義が分かりません。
コメディなので「夫婦関係再構築めでたしめでたし」をやりたかっただけにしか見えません。(政略結婚破談に関わるのは無理矢理すぎる)
フィナーレで男役群舞に出てて安心しました。やっぱり彼女には男役で出て欲しかった。
他の方もね、人数は多いけど主要キャストは少ないみたいな。
ファントムまでは行かないけど、それを彷彿とさせる物があります。
まとめ
仙名さんのファンには満足行くことと思います。
作品としては前作のメサイアが非常に良かっただけに、残念感しかありません。
ホントに残念。
んじゃ、またね。